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ダイワ 20レブロスLT 2500 - ワンウェイクラッチが錆びた。

 前回釣りをしていたら、レブロスLT2500Dのハンドルを回すと、カクカクと振動がでました。最初、カマスがアタックしてきたのかと思ったけど、違う様です。さらに使っていると、ブルブルと振動まででてきたので、これはリールになにかトラブルが発生したのだろうと、釣りを切り上げて帰りました。

 

 帰ってから、レブロスLT2500Dのハンドルを回してみると、重くて回りが悪いです。前に水没したシマノシエナはピニオンベアリングが錆びて回らなくなったことがあったので、今回も同じだろうと思います。でも、いつ、どこから塩水が入ったのだろうか。

 

ハンドルが回りにくくなったレブロスLT2500D

ハンドルが回りにくくなったレブロスLT2500D

 レブロスLT2500Dの展開図から40番のピニオンボールベアリングの規格を調べて、同じ規格の耐食性ベアリングを買うことにします。ちなみに、レブロスLT2500のピニオンボールベアリングの規格はこちらと同じです。

 

 ダイワから取り寄せもできるけど、高いのでキャストップで十分です。でも、その前に本当かどうか、分解してみることにします。

 

 まずは、スプールを外します。

 

スプールを外したところ

スプールを外したところ

 次に小さなプラスのドライバーと12mmのレンチを使います。まずは、ネジを外したら、レンチでローターナットを外します。この辺りは、シマノと同じ構造です。

 

ローラーナットを外したところ

ローラーナットを外したところ

 次に、ローター部分を引っ張って外します。

 

ローター部を外したところ

ローター部を外したところ

 シマノの低価格リールと違って、防水対策用のシールドキャップが付いています。プラスのドライバーでネジを外して、シールドキャップを外します。また、ネジ穴を潰さないようにしっかりとネジ穴にあうドライバーを使いましょう。ネジを潰してしまうと、今後のメンテが難しくなります。

 

ワンウェイクラッチが現れたところ

ワンウェイクラッチが現れたところ

 うん? ワンウェイクラッチがとても汚れています。これ、錆びていますね。日常のメンテナンスでは、使用後に水道水で洗うだけなので、こんなところまで塩水が入ってくるとなると、頻繁に分解しないと使い物にならないですね。

 

ワンウェイクラッチとクラッチリング

ワンウェイクラッチとクラッチリング

 とりあえず、ワンウェイクラッチ(赤丸)の汚れを拭き取ります。ワンウェイクラッチの中にはいっているローラーピンは錆びていないので、一緒にはいっているバネ当たりが錆びたのでしょうか。

 

 それとも、ワンウェイクラッチのオイルが固着したのか。クラッチリング(青丸)も汚れています。汚れている高さがローラーピンの高さと一致するので、錆びならローラーピンも錆びていそうだけど、ローラーピンは錆びていないようです。

 

 ここが錆びているとなると、さらに奥が心配です。ピニオンボールベアリングを調べるために、ネジを外して留め具(ピニオンベアリングプレート)を外します。このプレートも防水対策のひとつのようです。

 

ピニオンリングとボールベアリング

ピニオンリングとボールベアリング

 こちらは、きれいなままで、運よく錆びの浸食を受けていません。とりあえず、グリスを注入しておきます。

 

 ここまで来たら、もう少し調べてみましょう。ハンドルを外して、内部のギアまで確認します。

 

下のカバーを外して、側面を開けます。

下のカバーを外して、側面を開けます。

 下のカバーを外したら、3つのプラスネジを外して、カバーを取り外します。するとドライブギアが見えます。

 

ドライブギアまで開けてみた

ドライブギアまで開けてみた

 こちらは、特に錆や汚れは入ってはいないですね。逆回転ストッパーレバーのところから塩水が入る可能性を考えたけど、ここは大丈夫でした。この大きなギアで回転とピストン運動を生み出しているのかと、しげしげと眺めてしまいました。

 

 ここまで分解したことで、ハンドルの回りが悪くなったのは、ワンウェイクラッチの錆のためだと分かりました。

 

 組み立て直す前に、ワンウェイクラッチとクラッチローラーをパーツクリーナーで洗浄します。

 

パーツクリーナーで洗浄する

パーツクリーナーで洗浄する

 

 パーツクリーナーは、KURE パーツクリーナープラスチックセーフです。前に、シエナが水没した時に、メンテナンス用に購入したものを使います。

 

t-tblank.hatenablog.com

 

 小さなガラスのコップにいれて、パーツクリーナーを吹きかけると、どす黒い茶色のオイルが流れてきます(換気に注意して行ってください)。

 

 ローラーピンは錆びていないので、ワンウェイクラッチの外側の金属の内側が錆びているようです。また、クラッチローラーの汚れも取れないので、錆が移ったままになりました。

 

 洗浄後に、リール用のグリスを少し注しました。オイルと迷ったけど、少し粘性があったほうがよさそうです。

 

洗浄後にパーツを組み立てる

洗浄後にパーツを組み立てる

 見た目はあまり変わっていないけど、中身の洗浄はできました。組み立てて、ワンウェイクラッチが機能することを確認します。グリスをいれたので、うまく機能するのかどうか、ちょっと心配でした。

 

 ワンウェイクラッチ(36)は、ダイワのパーツ取り寄せで2,100円+消費税+手数料になります。セールで買ったので、実質5000円程度のリールだけど、交換する部品代は高いですね(部品がセールになることはないから当たり前だけど)。

 

 とりあえず、汚れと錆をできるだけ落としてから、組み立て直したら、分解前より格段にハンドルの回りがよくなりました。ただ、購入時の滑らかさはもどってきていないのは、クラッチローラーについたわずかな凹凸のせいなのでしょう。

 

 ダイワの公式サイトの指示通り、毎回釣行後は水道水で水洗いをしたのに、それでも、こんなに錆びしてしまうようです。船やボートフィッシングで使ったこともないし、潮を被るような磯で釣りをしたわけでもなく、ましてや水没したこともない。堤防から釣りをしているだけなのに・・・。

 

 上から水をかけるだけではダメなら、バケツに水をいれて素早くつけ洗いをしたほうがより長持ちするのではないでしょうか。1万円もしない安いリールと思うかもしれないけど、手間をかけてメンテナンスすれば、長持ちするようなものを作ってほしいですね。分解してみると、なんとなくシールドキャップのしまりに精密さが足りないように感じました。

 

 また、ピニオンボールベアリングではなく、ワンウェイクラッチが錆びていたのは、堤防で釣りをするときは、リールを巻くときに竿先を下にして巻くことが多いので、入りこんだ塩水が上のほうに来たのかもしれませんね。

 

 今回は、ワンウェイクラッチは交換しないけど、次にダメになるようなら、新しいリールを買ったほうがいいだろうと思います。20レブロスLTはコスパのいいリールと思ったけど、そうでもないことがわかりました。

 

 ついでに、ベアリング化したラインローラーも分解してグリスを注し込んでおきました。こちらは、交換して1年経つけど、まったく問題ないですね。

 

 後日、メンテナンスのために他の機種(22サハラ、17セドナシエナ)を分解してみたけど、どれも問題ありませんでした。どれもシマノの安い機種だから、ワンウェイクラッチの構造がダイワとは違っていました。

 

17セドナのワンウェイクラッチとクラッチローラー

17セドナのワンウェイクラッチとクラッチローラー

 

 これは、17セドナのワンウェイクラッチとクラッチローラーです。こちらは、同じ時期に買って使用しているリールです。シマノの安いリールはワンウェイクラッチの外側がプラスチックなのに対して、ダイワが金属製という違いが影響していそうです。強度の問題もあるのだろうけど、ダイワはここを改良してほしいですね。

 

 まあ、ダイワ、シマノに限らす、1年ごとに分解して、ワンウェイクラッチだけでなく、ギアオイルなどの状態をチェックしたほうがよさそうです。

 

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