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穂先が折れたルアーマチックs86MLをチューブラ特性を利用して修理する。

現状把握:

 真鯛に引き込まれて穂先が折れてしまったルアーマチックS86MLです。折れた場所が第1ガイドのすぐ下でした。垂直落下により力が一気にかかって折れているので、カーボンが縦割れすることもなく、スパッと爽快ですね。

 

第一ガイドの下で折れたルアーマチックs86ML

第一ガイドの下で折れたルアーマチックs86ML

修理方法の検討:

 さて、この折れたロッドをどうするのか。ロッドはチューブラなので、中は空洞です。ここにカーボン芯を入れて、接着させることができればいいけど、この太さのカーボン芯を安く手に入れることができるのかどうか。近くの釣具屋にはなくて、ネット販売だと送料が高くなりそうです。

 

 ちなみに、パーツ表を見たら、第1ロッドは2,970円でした。シマノから直接買うのではなく、釣具屋経由で買うことになります。取り寄せ期間は約1週間で手数料は必要がないので、かめや釣具店か釣具のポイント店に申し込めばいいようですね。

 

 約3000円で新品のパーツになるのなら、あまりコストをかけて修理しても意味がなさそうです。ネットを調べながら、対応策は以下の4通りを考えました。

 

 ① 新しいパーツを買う

 ② カーボン芯をネットで調達して、エキシポ樹脂で固めて接合する

 ③ 折れたところにトップガイドをつける

 ④ ダイソーのツーピースロッドを買う

 

 この4つのパターンを考えたけど、①は最終手段です。②は値段を考えると中途半端になりそうです。このルアーマチックを買ったときは、大規模セール中で実売価格で4000円もしない値段だったので、1000円以上かかる修理は割高です。③が一番安いけど、これは86MLではなく、80ML+ぐらいの長さと硬さになりそうです。もう別の竿という感じだけど、時間と値段を考えて、③を選択することにしました。④のダイソーのツーピースロッドは、少し短いです。

 

 もしトップガイドを付け替えて、まったく感じが違う竿になってしまうなら、もう少し出して6000円ぐらいで売っているメジャークラフトのエントリーモデルを新しく買ってもいいだろうと、ダメもとで③にしました。新しいロッドが欲しくなるころには、ルアーマチックMBが安くなっているかもしれないしね。MBになってちょっと高くなってしまったのが残念です。

 

修理に必要な道具:

 対策を決めたら、修理に必要なものを考えます。トップガイドは、とりあえず今のものを使います。太さが合わないので、折れたところを少し削ることになるでしょう。そして、エキシボ樹脂で接着して、さらに木綿糸で巻いたらUVレジンで固めることにします。UVレジンを使うのは、硬化させることが簡単だからです。また、そんなに繊細なロッドではないので、そこまでこだわりはありません。

 

 材料は、ダイソーで揃うのでダイソーの新しい釣具が入荷していないかを調べるついでに、買いました。

 

・エキシポ樹脂(2種類混合型)

・速乾UVレジン

・硬化用UVLEDレジン用ライト

・サンドペーパー

 

ダイソー エキシボ樹脂とサンドペーパー

ダイソー エキシボ樹脂とサンドペーパー

ダイソーの速乾レジンとワッツのUV硬化ライト

ダイソーの速乾レジンとワッツのUV硬化ライト

 UVレジン硬化ライトは、ダイソーにはなかったので、Wattsで買いました。あと、レジン売り場を聞くのはすこし恥ずかしかったです。サンドペーパーは、ダイヤモンドシャープナーや工作用のヤスリでも代用できます。購入費用は660円になりました。まあ、他のものにも使えるので、初期投資はしかたないですね。

 

作業開始:

 まずは、トップガイドを外します。ライターで少しあぶって、コーティングしている部分をカッターで削り取ります。

 

トップガイドを外す

トップガイドを外す

 

 そして、さらにライターであぶったら、トップガイドをペンチで持ってまっすぐに引き抜きます。この時に、無理に引っ張るとガイドを壊してしまうので、接着剤が緩んでいることを確認しながらやりましょう。

 

外径1.8㎜のトップガイド

外径1.8㎜のトップガイド


  トップガイドの外径は1.8㎜です。折れたロッドの差し込み部分のほうが外径が大きいので、サンドぺーバーで削っていきます。でも、外径が太くて削り過ぎると、中が空洞なのでかなり強度が落ちそうです。大きめのトップガイドを買ってきて差し替えようかと思いました。

 

外したトップガイドと差し込みたいロッドの先端

外したトップガイドと差し込みたいロッドの先端

 

方針転換:

 ふと、中が空洞というチューブラ特性を考えたら、もしかして折れた先のカーボンを芯に使えばできるのではないかと考えました。トップガイドを外した穂先を逆に差し込むと3㎝ぐらい入っていきます。これなら、この穂先部分をカーボン芯に使えるのではないかと、修理方法を変更しました。

 

 まずは、トップガイドを再度つけ直します(笑)。エキシポ樹脂を塗って差し込むだけです。そして、3㎝ぐらい残して切りました。

 

折れた穂先をカーボン芯として使う。

折れた穂先をカーボン芯として使う。


  次に、少し太くなっているカーボンのところを中に入るまで削りました。太さが合ったら、またエキシポ樹脂を使って、カーボン芯を中に入れて接着しました。

 

穂先をカーボン芯にしてトップガイドを装着

穂先をカーボン芯にしてトップガイドを装着

 よく見ると外径が1.8mmから2.2㎜に膨らんでいることがわかります(笑)。10分で硬化するので、それまでに他のガイドと一直線になるように調整します。ここを間違えると、大失敗になるので、ロッドの下からガイドの穴が一直線に並んで向こうが見えるように慎重に調整しました。調整した後は、少し待つのでコーヒーブレイクにします。

 

UVレジンで固める:

 コーヒーブレイクを挟んで、トップガイドと接続部分を木綿糸で巻いていきます。今回は、家にあった黒い木綿糸を使いました。他のガイドに合わせるなら、緑色がおすすめです。専用器具はないので、糸を張ったらロッドを回しながら巻き付けていきます。一往復したら、エンドノットを使って糸を止めて切ります。

 

トップガイドに木綿糸を巻き付ける

トップガイドに木綿糸を巻き付ける


  巻き付けが終わったら、次にUVレジンを塗ります。少し厚めに塗りますが、見た目が悪くなるので、でこぼこにならないように気をつけます。そして、UVライトを当てたら完成です。

 

UVライトを照射して硬化

UVライトを照射して硬化


  1押しで45秒間照射するので、上下を入れかえて2回行いました。注意点はレジンを一度にたくさん塗ってしまうと、硬化している途中でレジンが重力で下に偏ってきます。だから、一度でたくさん塗るのではなく、少し塗って硬化させるを数回繰り返したほうが形が安定すると思います。

 

修理してよみがえった穂先:

レジンで硬化させた穂先

レジンで硬化させた穂先


 すこし野暮ったい感じの盛り上がり方になったけど、思ったよりしっかりとしたものになりました。今回の修理で、s86MLは、s80ML+ぐらいのロッドになりました。ダイソーのレジンの強度や耐久性がどれくらいのものかわからないけど、これでしばらくは使えそうです。一年持たないようだったら、新しいパーツを買うことも考えます。

 

 穂先が折れるのは、だいたいトップガイドの下あたりが多いと思うけど、今回のように第1ガイドの付近で折れた場合は、穂先をカーボン芯として使って修復することができます。もし同じような位置で折れた竿があったら、修理方法として検討することをお勧めします。

 

 とりあえず、これで来週も釣りに行けそうです。b

  

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